理科の効果的な勉強方法について、
入試模擬テストの作成や問題集の出版にも携わっている塾講師がまとめてみました。
(1)学習頻度は?
(2)学習マンガの活用
(3)参考書と問題集はどう使う?
短 時 間 、で き る だ け 毎 日
志望校の入試教科に理科が含まれている場合は、「短時間、できるだけ毎日」学習するようにしましょう。
その際は、“時間決め”ではなく“内容決め”で行うようにしましょう。
例えば、「30分学習する」というのではなく、「30分程度でできる内容を決めそれを仕上げる」というようにしていきましょう。
学 習 ま ん が
学習まんがは、基礎知識を身につけたり、興味・関心を喚起あるいは継続させたりするのに有効です。
とくに理科や社会においてその効果は大きく、これを活用しない手はありません。
リビングやトイレなどちょっとしたときすぐ手に取れる所に置いておくのがおすすめです。
基 礎 知 識
理科や社会は、問題を解けば解くだけ学力がアップしていきます。
しかし、基礎知識があまりに不十分な状態で問題にあたっても、解けない問題が多く、その学習は長続きしません。
まずは、完璧でなくてかまいませんから、基礎知識をある程度身につけておく必要があります。
学習まんがでも基礎知識は身についていきますが、その知識はどうしても断片的になりがちです。体系的な基礎知識を身につけるには、参考書を使った次のような学習がおすすめです。
- 参考書を、1日1~2ページ、ゆっくり丁寧に読む
- 大事なところに印をつけながら、もう一度読み返す
- 読んだ内容を、書き写すのではなく、自分なりにノートにまとめる
参考書に含まれている練習問題はとばして進みましょう。この段階の学習の目的は、あくまで「基礎知識の習得」です。それを応用する練習問題に取り組むのは次の段階の学習と割り切ってください。
中学入試理科には物理・化学・生物・地学の4分野があり、それぞれがほぼ独立した内容となっています。
このことと学習意欲という観点からも、興味・関心のある分野から始めるのがよいでしょう。
解 い て 、解 い て 、・・・
参考書や学習まんがを使った学習によって基礎知識をある程度身につけたら、次は「解いて、解いて、解きまくる」学習に移行します。
理科や社会は、解けば解くだけ力になっていきます。
まずは参考書にある例題や練習問題に取り組み、それを仕上げたら問題集に取り掛かりましょう。
問題集は、6~8割正解できるものから始め、レベルを徐々に上げながら1冊でも多く丁寧に仕上げていきましょう。
6年生の二学期くらいから受験校の過去問にチャレンジできるようになっていれば理想的です。
学習の進め方は、以下の通りです。
1 問題を解く
2 答え合わせ
- その日予定していた内容を終えたら、すぐ答え合わせをし、まちがえていた問題や正解はしたがもう一度解き直しておいた方がよい問題に鉛筆で印をつけます。
- 印をつけた問題番号を付箋に書き、該当ページに貼っておきます。
3 答え合わせ直後の学習 <重要>
- 解けたときは、補強すべき点等がないか解説を読み、あればノートにまとめておきます。
- 解けなかったときは、解説をしっかり読んで、不足していた知識や考え方などを 決して書き写すことなく 自分なりにノートにまとめます。
4 再チャレンジ、再々チャレンジ、・・・
- 2~3週間空けて、印をつけた問題に再チャレンジします。
- それで完璧に解けた場合は、印を消します。
- まちがえたり、正解はしたが時間がかかったり解き方に自信がもてなかったりする場合は、印はそのままにしておき、また時間を空けて再々チャレンジします。
- 印をすべて消し去るまで繰り返し解き直していきます。
以上を1つのたたき台として、より有効な学習方法を見つけ出していただければ幸いです。