中受学参問

中学受験におすすめの学習方法や教材(参考書や問題集など)を紹介していきます。

小3・小4算数>基本~標準

 

中学受験におすすめの<小学3・4年生対象-算数基本~標準レベル>の教材(パズル・読み物・計算ドリル・参考書など)を、入試模擬テストの作成や問題集の出版にも携わっている塾講師が、それらを利用した勉強方法とあわせて紹介しています。
( 他レベル・他教科につきましては、中学受験におすすめの教材 をご覧ください。 )

 

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 パ ズ ル ・ よ み も の

 

この時期の学習で最も大切なのは、算数(「数と形」と言い換えてもかまいません)に対する興味・関心を引き出し、それを育んでいくことだと考えます。

 

そのためには、強制ではなく、学習者が自ら進んで 「数」や「形」に触れていくように導いていかなければなりません。

 

だからといって難しく考える必要はありません。

  • 少し頑張れば達成できる目標(小目標、短期目標)に向かって、
  • 時には一緒に楽しく作業したり考えたりし、
  • 目標達成時には一緒になって大喜びする。

 

こんな場面を一つ一つ積み重ねていけばよいのではないでしょうか。

 

以下のような教材は、そんな場面を創出するのに役立ってくれるはずです。

 

算数パズル

  • 宮本算数教室の大ヒット教材です。
  • 知らず知らずのうちに何度も計算している → 計算力が身につく、条件にあう組み合わせを見つける → 思考力が身につく、正解かどうかすぐに分かるので自分で見直しができる → 粘り強さが身につく。
  • 数字で遊ぶ楽しさが自然に身につき、投げ出さない・逃げ出さない・真剣に考える子を育んでいきます。

 

算数パズル

  • おりがみを使った様々な図形パズルが、課題別・難易度別に50題厳選されています。

  • イメージしづらい内容が図形を通じて理解できるようになります。

  • 親子で楽しみながら学べるパズルです。

 

算数ドリル

  • 立体図形の感覚を養成します。
  • 図の位置と形を一時的に記憶することで、短期記憶を訓練します。
  • 複雑な図形を正確に書き写すことで、単純なミスを減らす練習にもなります。

 

算数事典

  • わかりやすく解説してあるのはもちろんのこと、愉快なエピソードやおもしろいパズルやクイズ等で興味を持たせるような工夫がなされています。
  • ページ順に読み進めるというよりは、気になる内容が出てきたときにじっくり読むという使い方がよいのではないでしょうか。

 

 計 算

 

計算力をつけていくには、『毎日、短時間、集中』を合言葉に練習あるのみです。

 

ただし、練習を強制してはいけません。

 

小さな成功体験に気づき気づかせ、一緒に喜ぶ」 ことを基本に、自ら進んで練習するように導いていってください。

 

計算は先取り学習が支障なくできる内容なので、余裕があればどんどん先に進みましょう。

 

小5の二学期が始まるまでに小学校で習う計算を一通り仕上げておくと、その後の学習をスムーズに進めることができます。1つの目安としてください。

 

計算の先取り学習でおすすめなのは「基本トレーニング」です。取り組みやすい構成で、復習にも使えます。学年にこだわらず、7~8割正解できる級から始めると勢いをつけて進めます。

 

計算練習におすすめ

  • 12級(小1)から1級(中学受験)まであります。
  • 1日1枚(表と裏)のペースで取り組めるように編集されています。
  • 表のページで計算のしかたを理解し、裏のページで問題に取り組むという構成になっています。
  • 巻頭に前級の復習テスト、数単元ごとに復習テストやまとめテスト、巻末に進級テスト、と折に触れて習熟度を確認できるようになっています。
  • 解答編には途中式やポイントも記述されています。

 

<計算練習の進め方>

 

※ 「基本トレーニング 計算」を使っての進め方を書いていますが、他の教材を使っている場合でも参考になる部分があると思いますのでぜひご一読ください。

 

1 解く

  • 計算練習専用ノートに、途中の式を省略せず、丁寧に解いていきます
  • 時間は気にしません(解くスピードは解き慣れることでつけていきます)。

 

2 答え合わせ

  • その日予定していた内容を終えたら、すぐ答え合わせをし、「再チャレンジすべき問題」(まちがえた問題と正解はしたが時間がかかったり解き方に自信がもてない問題)に鉛筆でをつけます。
  • 答えは書き写しません(答えを書き写してまちがい直し、という勘違いをしている人を時々見かけます)。

 

3 まちがい直し

  • まちがえた問題を自力で解き直します。それで解けた場合は、解答で示されている解き方と自分の解き方を比べ、「どこでどのようにしてまちがえたのか」をしっかり確認し、注意点をノートの解いたところに書き加えます。この作業は特に重要で、きちんと取り組むことによって、同じようなミスを防ぎ計算力をより確実なものにすることができます。
  • 解き直して再びまちがえた問題については、解答で示されている解き方を、1行1行しっかり理解しながらノートの新しいところに書き写します。

 

4 “正解はしたが問題”への対処

  • 正解はしたが時間がかかったり解き方に自信がもてない問題については、解答で示されている解き方と自分の解き方をしっかり見比べ、改善点があればノートの解いたところに書き加えておきます。

 

5 再チャレンジ、再々チャレンジ、・・・

  • 復習テストやまとめテストの前などひとまとまりの内容を終えたら、印をつけた問題に再チャレンジします。
  • それで完璧に解けた場合は、問題集から印を消します。
  • まちがえたり、正解はしたが時間がかかったり解き方に自信がもてなかったりする場合は、解答で示されている解き方を1行1行しっかり理解しながらノートの新しいところに書き写します。印はそのままにしておき、時間を空けて再々チャレンジします。

 

6 仕上げ

  • 問題集から印をすべて消し去るまで繰り返し解き直します。

 

7 次の級へ

  • 1冊を完璧に仕上げたら次の級に取り掛かり、上の1~6の手順で練習していきます。

 

 計 算 以 外 の 内 容 は ?

 

中学受験の基礎固めをしたい人には、問題集ではなく参考書を使った学習をおすすめします。

 

小学3・4年生対象の算数の参考書といったら「自由自在」。これに異論をはさむ人はあまりいないでしょう。

 

おすすめ参考書

  • 3・4年の内容はもちろん2年生までの内容も掲載していますので、復習しながら学習を進めることができます。
  • また、5年以上の内容や発展的な内容も掲載していますので、中学入試に向けた準備もしていくことができます。
  • くわしい解説がついた例題が数多く掲載されています。
  • 練習問題は、学習したことがきっちり身につけられるように、ステップ式で取り組めるようになっています。
  • 参考書として取り上げられることが多いですが、問題量が多く、問題集として使用することも十分可能です。

 

参考書を使った学習の進め方

 

1 解説・解答を見ないで、例題にチャレンジします。

  • 手を付けられる場合は、ノートに、答えを導き出すのに使った図・表・式などすべて丁寧に書いていきます。時間は気にしません(スピードは解き慣れることでつけていきます)。

 

この後の学習について、次の4つの場合に分けて書いていきます。

  • 2-1 スムーズに解けたとき
  • 2-2 正解はしたが時間がかかったり解き方に自信がもてないとき
  • 2-3 書いた答えがまちがっていたとき
  • 2-4 問題に手を付けられなかったとき

 

2-1 スムーズに解けたとき 

  • 自分の解き方・考え方と参考書で示されている解き方・考え方とを丁寧に見比べます。もっとミスの少ない解き方・もっと簡単な解き方・もっとスッキリした考え方が示されているかもしれません。
  • 改善点等があった場合は、ノートの解いたところに書き加え、問題番号に鉛筆で“再チャレンジ印”をつけておきます。

 

2-2 正解はしたが時間がかかったり解き方に自信がもてないとき

  • 問題番号に鉛筆で“再チャレンジ印”をつけておきます。
  • 解答・解説で示されている解き方と自分の解き方を見比べ、解き方を変えるのか変えないのか、変えるならどこをどう変えるのか、今後の注意点は何か、じっくり見極めてください。
  • 改善点等があれば、ノートの解いたところに書き加えておきます。

 

2-3 書いた答えがまちがっていたとき

  • 問題番号に鉛筆で“再チャレンジ印”をつけておきます。
  • 解答・解説を見ないで、自力で解き直します。
  • 解き直しで解けた場合は、解答・解説で示されている解き方と自分の解き方を見比べ、「どこでどのようにしてまちがえたのか」を見つけ出し 、ノートの解いたところに書き加えます。答えは書き写しません(答えを書き写してまちがい直しができた、と勘違いしている人を時々見かけます)。このまちがい直し学習は特に重要です。学力をより確実なものにするとともにミスが減っていきます。
  • 解き直しで解けなかった場合は、下の2-4と同様にその後の学習を進めていってください。

 

2-4 問題に手を付けることができなかったとき

  • 問題番号に鉛筆で“再チャレンジ印”をつけておきます。
  • 「次は必ず解いてやる!」という強い気持ちをもって、解き方・考え方などを自分なりにノートにまとめます(決して書き写してはいけません)。
  • 類題を解いて、解き方・考え方をより定着させておきます。

 

3 付箋(ふせん)を貼ります。

  • “再チャレンジ印”のついたページに、学習日と問題番号を書いた付箋(ふせん)を貼ります。

 

4 印をつけた問題を1つ1つ克服 していきます。

  • 2~3週間以上空けて、印をつけた問題に再チャレンジします。
  • それで完璧に解けた場合は、印を消し付箋もはがします。
  • まちがえたり、正解はしたが時間がかかったり解き方に自信がもてなかったりする場合は、印はそのままにしておき、時間を空けて再々チャレンジします。
  • 参考書から印をすべて消し去るまで 繰り返し解き直し ます。印を消し付箋をはがしていくたびに、学力はまちがいなくアップしています。

 

1冊の参考書を完璧に仕上げることができたら、基礎力はもちろんのことかなりの応用力も身につけているはずです。健闘を期待します。

 

 

 

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